地球と宇宙と眠りのひみつ
地球と宇宙
太陽は西の空に進み見えなくなってしまった。森の花達はまぶたを閉じるように花弁を閉じた。夜の世界がやってきて、地球の唄う、子守唄が聴こえてくる。大地は唄う。たくさんの命に向けて。毎夜、彼女はたくさんの唄を送る。
その、心地よい優しい音色を聴きながら、身体を横たえる。
大地の息づかいと、身体の息づかいが重なった頃。
お腹の辺りから、大きな翼が広がって、くるりと人魚が跳ねるように、跳ね起きる。横たわる身体を見つめ、微笑みかける。
耳を澄まし、意識を高く高く、星の瞬き、宇宙の音律を聴きわけて。
Tibet の僧侶の唱えるお経のように、響く倍音。そこに重なる、クジラの鳴き声のような高音。竪琴のようなしらべ。
星々は囁くように歌い、それは重なっていく。それぞれの銀河は違った音色を奏でて、それぞれの唄を聴く。
宇宙の暗さと、輝く星と、銀河のしらべの波間を泳いでいく。
深い海の底へ潜っていくように。。。
星々の囁きと、銀河の協奏曲の中を、踊るように、伸びやかに泳ぐ。
大地が子守唄を歌いおえ、東の空が白む頃。
たくさんの魂が宇宙での遊びを終えて、地球へ戻ってくる。
輝く顔に微笑みをたたえ、イルカがくるりと宙返りして水面に吸い込まれるように。身体の中へ戻っていった。
東の空。山の隙間より太陽が顔を出す。
身体は太陽の光の下へ向かう。
大地とたわむれる時間がやってきた。朝日のシャワーを全身に浴びて。
手と足を大きく伸ばした。
大地と太陽と肉体。
宇宙と銀河と光。
2つは1つ、永遠のしらべのなかに。
Bella Terra
美しいこの星を讃え謳おう